性器ヘルペスという病気は、性感染症の中でも特に患者数の多い病気です。性的な接触によって、ヘルペスウイルスが感染して性器やその付近に症状をもたらす病気です。
性器ヘルペスの最も恐ろしいところは「再発しやすい病気である」というポイントです。
通常、ウイルスの感染による病気は、発症後に免疫の機能により、そう簡単に再発することはありません。しかし、ヘルペスウイルスの場合は感染後に神経細胞の中に住み着いてしまうという性質があり、患者さまが「体力が低下した」「怪我を負った」といった場合、そのタイミングで体内のヘルペスウイルスが再び活発に活動することで再発を引き起こしてしまいます。
性器ヘルペスの再発率は、初感染時に1年以内に再発するケースは全体の8割に上るとされています。
新宿・西新宿にお勤めやお住まいの男性の方で、
性器ヘルペスの疑いがある場合、お早めに当院皮膚科を受診してください。
性器ヘルペスは、男女で症状の現れ方が異なり、一般的に女性の方が重症化しやすいとされています。
男性が性器ヘルペスに感染した場合、感染当初は皮膚の表面にちょっとひりひり感を感じる程度です。かゆみと感じることも多いです。1週間~2週間程度で、かゆみのある数ミリサイズの赤い発疹や水膨れが生じるようになります。さらに、水膨れが破れて潰瘍を形成します。
女性が性器ヘルペスに感染した場合、基本的な症状は男性と同じく、水膨れなどを引き起こします。問題なのは「強い排尿痛を伴うことが多い」ということです。尿道や膀胱への感染を起こしやすく、排尿時に強い痛みを訴えるケースが少なくありません。また、発熱を伴ったり、時には太もものリンパ節が腫れたりして、入院することもあります。
ただし、男女ともに全く自覚症状が無いこともあります。この場合、初感染後に再発した際には症状を呈することがありますが、初感染時に症状が出た場合と比較して軽い症状で済むケースが多いです。前述の通り、体力が低下する等、患者さんの体の抵抗力が低下すると、ウイルスが活性化して再発してしまいます。
性器ヘルペスを予防するためには、「感染経路を遮断する」ことが重要です。性感染症である性器ヘルペスは、基本的に「性器から性器へ」という感染経路を持ちます。そのため、「コンドーム」を着用することで感染を防ぐことができるのですが、100%これを防げる手段になるわけではありません。
性器ヘルペスは、オーラルセックスによる「口→性器」「性器→口」という感染経路も持ちます。これは一般的にコンドームを着用しないので、パートナーに感染してしまう可能性が高いです。
性器ヘルペスは基本的に「接触感染」であるため、性器ヘルペスの感染が疑われる人とは性的な接触をしないということが重要です。オーラルセックスも含めて、性器ヘルペスの感染経路となるような接触を避け、治療に専念してもらいます。
性器ヘルペスを完治させる方法は、現代医学では未だ確立していません。前述の通り、神経節に潜伏するヘルペスウイルスを完全に除去することは困難であり、その治療法は「ヘルペスウイルスの増殖を抑え、症状を回復する」ということになります。
具体的な治療法としては、「ウイルスの増殖を抑える飲み薬」を服用することになります。また、症状に応じて塗り薬も併用します。場合によっては、当院皮膚科ではおこなっておりませんが、点滴治療を実施することも考えられます。
再発を繰り返す場合は、再発抑制療法といって、毎日「ウイルスの増殖を抑える飲み薬」を服用し続ける治療法もあります。
新宿にある当院皮膚科および泌尿器科では、男性の性器ヘルペスに特化して保険診療をおこなっております。女性の方は、内診台のある婦人科を受診されることをおすすめいたします。