過活動膀胱とは、膀胱に尿が十分溜まっていない状態で、膀胱が収縮することで、頻尿になる状態です。突然尿意をもよおしたり、自分の意志と関係なく尿漏れが起きてしまう場合もあります。
原因は4つ考えられます。
排尿には脳と膀胱との間の神経が、脳からの命令を膀胱に伝えることで、排尿が行われます。神経細胞に障害が起きた場合、過活動膀胱になる可能性があります。
具体的には、脳卒中やパーキンソン病、認知症などが挙げられます。
特に女性の場合、妊娠や出産を繰り返すことによって、骨盤底筋の筋肉が緩んでしまうことがあります。また、ホルモンや肥満によっても筋肉は低下します。
骨盤底筋が衰えることで、膀胱や尿道が支えられず、尿漏れなどが起こってしまいます。
中年の以降の男性に多くみられる病気で、前立腺が肥大することにより、尿道や膀胱が圧迫され、過活動膀胱の原因になります。
年齢とともに、神経の伝達がうまく行かず、過活動膀胱になるとも考えられます。
尿意切迫感や昼夜とわず頻尿になります(1日8回以上)。また切迫性尿失禁などの症状が見られます。
治療は薬物療法でおこないます。抗コリン剤やβ3作動薬を用います。
抗コリン剤には、膀胱の収縮を促すアセチルコリンの働きを抑える効果があり、膀胱の収縮を緩やかにします。口が渇く、便秘になるといった副作用がありますので、注意が必要です。
β3作動薬とは、膀胱が緩むことを助けます。
膀胱が弛緩することによって、膀胱の用量を大きくすることができます。